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未来図 [BOOK]

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石井光太「絶対貧困 世界リアル貧困学講義」を読んだ。

今日本で問題になっているのが「相対貧困」。では絶対貧困とはなんぞや?と思って手にしたのが本書。

結論から言うと絶対貧困は対岸の火事ではない。

このまま日本の相対貧困の問題を放置すればいずれ絶対貧困がこの国にも出現する。

たとえばスラムというのは田舎から都市部へ出稼ぎに来る人々で形成される場合が多い。
日本でも都市部の公園や駅前はホームレスの温床となっている。ホームレスの段ボールハウスやテントががスラム化の兆しと言えなくもない。

だからといって都市部のホームレスを排除すればいいという問題では勿論ない。彼らにきちんとした住居と社会保障を与えることがスラム化を食い止める最善の策だろう。

ほんとうにスラム化した発展途上国では、一般の人は路上生活者をまったく顧みない。この無関心が路上生活者をして犯罪や戦争に走らせるのだ。

本書には「町の路上にいたって、誰からも相手にされずにシンナー中毒になってくたばっていくだけじゃないか。だけど、軍隊にいればみんな俺のことを必要としてくれるだろ。」という理由で従軍するストリートチルドレンが出てくる。
同じことを考える日本の若者ホームレスが出てきてもおかしくないことに戦慄する。

人口に対して仕事が足りないのは万国共通らしいので、一刻も早い「労働」ではない「社会参加」のルートが必要と感じる。
でなければ職にあぶれた人々が自己肯定感を求めて軍隊に入隊するという恐ろしい状況が現実のものとなってしまう。

何十年後かには東京の河川敷や公園は貧民のひしめく“スラム”と化しているかもしれない。そんな未来図が想像される。


絶対貧困―世界リアル貧困学講義 (新潮文庫)


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